「王様ゲーム 深淵8.02」
金沢 伸明 著 読了。
王様ゲームシリーズ第11弾。
これまでは日本の中だけで展開されてきた王様ゲームが、ついに日本の外で起こってしまった。
日本・台湾・韓国の合同研修旅行先の島で3カ国の学生を巻き込んだ王様ゲームが指導する。
王様は一体誰なのか?そして、王様の狙いは一体何なのか・・・
全てが謎に包まれたまま、学生たちは生き残るために戦いをスタートする。
またしても新たなステージ・新たな展開を迎えた王様ゲームシリーズ。
これまでも様々なバリエーションで楽しませてくれたこのシリーズも、根幹の設定はブレずにちょっとした変化をもたせています。
読み続けていて飽きないのは、素敵ですね。
ということで、王様ゲーム深淵の書評をスタートしましょう!
※ 過去3作品の書評記事は以下のリンクよりお読みいただけます
今回のトピックはこちら!
「王様ゲーム 深淵8.02」のあらすじ
日本人・台湾人・韓国人がそれぞれ男女5名ずつで参加した「国際交流の研修」にて、王様ゲームがスタートしてしまった。
現場は台湾にある「紅島(ホンタオ)」という孤島。
これまでは日本の中だけで収まっていた王様ゲームが、ついに海外で発生してしまったという事実は、世間に広まるととんでもないことになる。
最初の命令が届く直前、
「外部と連絡を取ろうとした場合、そのものに罰を与える」
というメールが王様から届いていた。
つまり、外部との連絡手段は失われた状態で、彼ら自身が紅島内で王様ゲームを収束させなければならない。
悲劇的で絶望的な状況下において、彼らはどうやって生き延びるのか?
世界中に王様ゲームが広がったら・・・?
ついにこのシリーズから日本の外で王様ゲームが始まったわけですが、危険なウィルスなどの場合はかなり厳しい措置がとられるものです。
例えば、感染レベルも症状の重大さも高いウィルスが流行した場合、
その国への入国制限、出国規制、隔離体制など、水際対策がなされます。
もちろん、現実の話ではありませんが、ケルドウィルスも同様の対象でしょう。
これが海外で一度でも広がりを見せたのなら、世界中でパンデミックが起こります。
深刻な経済ダメージは免れませんし、世界中の国々が協力して、ウィルスの根絶に対応を取ることになります。
世界規模で歴史に残る大惨事になりかねません。
しかもこのケルドウィルスは、ウィルス兵器としても活用される危険性があります。
軍事的運用を考える国も現れる可能性がありますから、対策本部を世界レベルで作る際も、参加国の選定がシビアになりそう。
色々考えてみると、こういったウィルスが世界に蔓延すると、文字通り大惨事。
考えるだけで恐ろしくなってきますね。
シリーズごとに次々と新たな設定が組まれて、飽きない
王様ゲームシリーズは、ひとつの大きな設定として「王様ゲームというデスゲームと、その中で生き残ろうとする争い」があります。
そして、この設定だけは動かさないので、一見すると単調なストーリーになりがちだと思われそうです。
しかし、大枠の設定はブレずに、繰り広げられるステージや規模、メンバー、追加要素などを加えながら、飽きないような仕組みが施されています。
10作を超える長編ストーリーでも、飽きずに楽しみ続けられるのは、こうした仕組みがあるからこそなのですね。
おかげさまで、ついに次が最後の作品となりますが、ここまで飽きずに、むしろ驚きを伴いながら楽しめてきました。
やっぱり、長編ストーリーは楽しいですね。
終わりに
王様ゲーム深淵に入り、日本全国規模から海外へとステージを変えてきました。
どんな形で終わりを迎えるのか、とても楽しみになってきましたが、続きが読めないのは少し寂しい感じもします。
最近は読書の8割近くが王様ゲームシリーズだったので、また違った作品が読めるのも楽しみですね。
そろそろ、王様ゲームシリーズ全体のまとめ記事をどんな風に書いていくかを考えなければ・・・
本日も、てかてんの書斎にお越しいただきありがとうございました!
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