【書評】「メモリーを消すまでⅡ」(山田悠介)消された記憶と頭脳戦

 

【文庫】 メモリーを消すまで II (文芸社文庫)

 

「メモリーを消すまでⅡ」

 

山田 悠介 著

 

 

前回、「メモリーを消すまで」の第1巻を書評して記事にしました。

記憶操作が可能な世界で、悪事を働く連中と戦う正義のお話で、ものすごくねられた設定とストーリーが楽しめる1冊。

 

「記憶が操作できる」っていう面白さが滲み出ているような設定を、どう書き上げているかが見所ですよね。

「メモリーを消すまで」の第1巻を書評した記事は以下にリンクを記載しておきます。

よろしければ、ご一読くださいね。

 

tekaten.hatenablog.jp

 

さて、「メモリーを消すまで」は第2巻まで続く長編小説です。

1巻ではちょっと気になるところで終わっちゃっていたので、そのまま続けて読んだ人も多い作品だと思います。

 

2冊まとめて購入して一気読み!ってのもいいですね(笑)

 

ちょっと前置きが長くなったので、書評に移っていきたいと思います。

 

 

今回のトピックはこちら!

 

 

 


  • 「メモリーを消すまでⅡ」のあらすじ

  • 記憶を消されるとどうなるのだろう?
  • 逆に、記憶が戻った時ってどんな感じ?
  • 第3巻以降も書いて欲しい作品でした
  • 終わりに
  •  

     

     

     

    「メモリーを消すまでⅡ」のあらすじ

     

    記憶操作が可能な世界の物語。

    人類は、生まれてすぐに脳内にメモリーチップが埋め込まれ、そこに記憶がデータとして蓄積されていく。

    そのメモリーチップを専用の機械にスキャンさせることで、記憶を覗いたり、消去したりすることが可能なのである。

     

    しかし、その記憶の操作が行えるのは、厳しい試験を通過して国に認められたMOCの操作官のみとなっている。

    そして、法律で厳しく規制されているため、不正をすることは許されない。

     

    そんな厳重警備の記憶操作だが、自身の昇進や名誉のために悪用する上層部の連中がいて、正義のためにMOCで働いている相馬誠は奴らと戦うことになった。

    上層部の保身のために行われてしまった大事件に巻き込まれ、相馬は記憶を消されてしまう。

     

    果たして、記憶をなくした相馬は上層部の闇を打ち晴らすことができるのか?

    そして、最終的にそれぞれに待ち受ける運命とは?

     

     

     

     

    記憶を消されるとどうなるのだろう?

     
     
    普通に生きていれば、突如記憶が無くなるなんてことはありませんが、「メモリーを消すまで」の世界をイメージして考えてみます。
     
    記憶を消されるとどーなっちゃうのでしょう?
     
    んー、あんまり想像できない(笑)
    でもあれですね。きっとものすごい恐怖に襲われるんじゃないでしょうか。
    今、なんで自分がここにいるのかわからないってかなり怖いと思います。。
    しかも、記憶を消された分、ちょっと前の記憶も全くないわけです。
     
    「え?!何があったんだ?!」
    ってなっちゃいますよね。
     
    もしかしたら、記憶がない間、とんでもないことをしでかしているかも。。なんて考えると恐ろしい恐ろしい。
     
    自分って、二重人格かも?!みたいな疑いも生まれてきそう。
    うん、やっぱり記憶が無くなるって、かなりの恐怖体験だと思います。
     
    皆さんはどう考えますか?
     
     
     
     

     

    逆に、記憶が戻った時ってどんな感じ?

     
     
    反対に、無くなった記憶が突如戻ってきたら、一体どんな感覚になるのでしょうか?
    こっちのほうが、記憶が無くなったところを想像するよりも難しい・・・
     
    そもそも、記憶が無くなった経験もないので、そりゃあそうですよねってやつです(笑)
     
    やっぱり、「え?!何が起こった?」って感じで驚きと衝撃がものすごいのでしょうか。
    「あー!思い出したー!!」みたいにはならないですよね、きっと(笑)
     
    記憶が無くなっていたということは、「なんか思い出せそうなんだよなあ・・・」とはならず、ごそっと記憶が無くなっているということになります。
    「さっきまで記憶が無くなっていた」という記憶があるわけで、いきなりその抜け落ちていた記憶が戻ってくると戸惑うと思うんです。
     
    さっきまで全くわからなかったという記憶があるからこそ、ですね。
     
    結論は、記憶が無くって戸惑っていた時間の記憶があるがゆえに、記憶が戻ったという現象が理解できて怖くなる、のではないかと推察します!
     
     
     

     

    第3巻以降も書いて欲しい作品でした

     
     
    もともと長編作品が好きなてかてんです。
    この「メモリーを消すまで」も、2巻で終わらずにもっと書いてほしいなーと思いながらの読了となりました。
     
    なぜ長編作品が好きかっていうと、例えば2巻を読むとき、すでに設定が頭に入っている状態からスタートできるので、始めから面白いんです。
    小説は、設定や登場人物をよく知るまでは、あまり面白く感じないケースもありますし、そのあたりの情報を集めているような感じで読み進めるので純粋に楽しめていない感覚です。
    これが、長編作品なら、最初から楽しめる!
    素晴らしいですよね(笑)
     
    しかも、登場人物に愛着が湧いてきて、面白さもどんどん増していくので、長編作品が好きだなーって思います。

     

    ということで、てかてんが長編作品が好きだから、続きを書いて欲しかった!みたいにらなっちゃいましたが(笑)

    「メモリーを消すまで」はもっと読み続けていたいと思える作品でした。

     

     

     

    終わりに

     

     

    いやー、「メモリーを消すまで」面白かったです。

    設定が面白くて練られていると、その先のストーリー展開も面白いものになりますね。

    「メモリーを消すまで」はたくさんの登場人物が出てきますが、結構お気に入りのキャラクターもいたりして、2巻では愛着もわいて楽しめました。

     

    正義と悪がはっきりしている構図も読み応えあり!

     

    べた褒めになっちゃいましたが、是非とも読んでほしい作品です。

     

     

      

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