「復讐したい」
山田 悠介 著
幽霊や化け物、超常現象を扱ったホラーではなく、「人間VS人間」のホラーを描いた作品。
幽霊や化け物などを描いたホラーも直感的でおもしろいのですが、「復讐したい」は人間と人間の戦いというよりリアルなところが描かれていておもしろいです。
人間の心の闇というか、感情のより黒い部分というのは、やっぱり怖いものだなーと思っちゃいましたね。
山田悠介さんの本を連続して読んでいるのですが、何冊も読んでいると「ホラーってかなり種類も多くて奥が深いものだなー」と気がつきました!
単純に幽霊が出てきて襲われる、というイメージばかりがつきまとっていましたが、改める必要がありそうですね(笑)
ということで、「復讐したい」の書評、いってみましょう。
今回のトピックはこちら!
「復讐したい」のあらすじ
やられたらやりかえしても良い。
そんな「復讐法」という法律が制定されており、家族を殺された遺族は犯人を殺しても良いとされている。
しかし、あるルールに則った場合に限る。
① 場所は決められた孤島に限る
② 制限時間は100時間
③ 遺族には武器と食事などが与えられ、犯人は手ぶら
④ ここでは誰が誰を殺しても罪にならない
このルールの中で、最愛の妻を殺されてしまった泰之は犯人への復讐を志して孤島へと向かう。
復讐をテーマにした、サバイバル感覚満載の復讐ホラーとなっている。
「復讐」が法律で認められていれば、そもそもの犯罪は減る?
自分がされたくないことは、やっちゃいけない
学校の先生みたいなこと言ってますけど、やっぱり「自分がされたくないことを他人にはやっちゃいけない」ってことですよね(笑)
「復讐は復讐を生む」なんて言葉がありますが、まさにその通り。
仕返しして、また仕返しされて、今度はもっと大きい仕返しをして・・・
きりがありませんよね。
そもそもは、復讐されるような悪事をやっちゃいけないんですけどね。
結論としては、「復讐を許すようなルール」はあっちゃいけないってことです。
終わりに
さらっと読み切れて、ホラーというよりは「ハラハラドキドキ」って感じでした。
やっぱり山田悠介さんの作品は、一気に読みきれる爽快さがありますね。
とにかく読書が好きなてかてんですが、それでも難しめの小説は少しずつしか読み進められなかったりするんですよね。
一気に読ませる作品には、一気に読ませるだけの理由があると思います。
内容がシンプルであるとか、わかりやすい表現が多いとか、会話表現が多いとか、理由は様々だと思いますが、山田悠介さんの作品はどれを取っても一気に読みきれる面白さがあります。
まだまだ山田悠介さんの本のストックがありますので、どんどん読んでいきたいと思います。
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よろしければ合わせてお読みください。
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