「魔界の塔」少年の頃を思い出すゲームにまつわる物語

 
 

魔界の塔 (幻冬舎文庫)

 
 
魔界の塔」
 
山田 悠介 著
 
 
 
山田悠介さんといえば、ホラー小説をたくさん発表しているイメージがあります。
 
作品数ももちろんですが、ヒットした作品も数多く、実写映画化された作品もかなりありますので、小説か映画で山田さんの作品を見たことがある人はたくさんいるでしょう。
 
魔界の塔」は実写映画化されていませんが、設定に惹かれる一作です。
 
少年の頃を思い出す「ゲーム」をメインに置いた作品ということで、子供心が反応してしまう感じでした。
 
また、山田さんの作品は会話表現が多く読み進めやすいという特徴や、小難しい表現が少ないという特徴もあります。
 
文学作品や長編作品の合間に一冊読む、なんていう読み方も良いかもしれません。
 
 
今回のトピックはこちら!
 
 
 

「魔界の塔」のあらすじ

 

魔界の塔」というロールプレイングゲームで、「最後の魔王が倒せない設定になっている」という噂が流れている。

 

そんなことあるわけないという人もいるが、実際に試してみようとする人もいる。

 

主人公の友人もその一人で、実際に「魔界の塔」をプレイしてみて、魔王と戦ってみると宣言していた。

 

そしてある日、「今から魔王にチャレンジします」というメールを最後に、友人は意識不明の昏睡状態に陥ってしまう。

 

魔界の塔」に対して違和感を覚えた主人公は、すぐさま「魔界の塔」をプレイすることに。

 

主人公のレベルをかなり上げ、アイテムの準備も万全で魔王に挑むが、最後の1撃が全て回避されてしまうという謎の現象に直面する。

 

「もしもこのまま魔王に倒されてしまったら、俺も昏睡状態になるのか?」

という不安が拭い去れず、魔王との戦いから逃げ出すようにゲームの電源を切るのだった。

 

それから、主人公は「魔界の塔」にまつわる情報を調査したり、ゲーム会社に就職して「魔界の塔」制作関係者に出会ったりと、少しずつ「魔界の塔」について知っていくこととなる。

 

果たして、「魔界の塔」に秘められた謎と真相とは・・・?

 

 
 

「ゲーム」を題材にした作品は、少年の頃を思い出します

 
 
やっぱり、ゲームを題材にした作品は、少年の頃を思い出しますね。
 
小学生や中学生の頃、熱中して毎日ゲームをしていたという人も多いと思います。
 
特に、「魔界の塔」はドラゴンクエストの様な王道のロールプレイングゲームですから、特に共感できるものがありました。
 
自分が勇者になったような気分で世界中を冒険して、レベルを上げながら強い敵を倒していく。
 
最終的には魔王を倒して世界の平和を取り戻す。
 
ありきたりなゲーム設定ですが、やっぱり心惹かれるものがありますね。
 
 
 
 

ライトノベルでも書ける設定だが、しっかりホラーとしてまとまっている

 
 
 
魔王を倒すことが目的のゲームで、負けてしまうと意識が戻らなくなる。
 
この設定なら、ライトノベルでも書ける設定だなと思いました。
 
しかし、ホラーとしてしっかりまとまっていて、魔王に倒されそうになると鬼気迫るものをうまく描いていました。
 
このまま倒されちゃまずい。
 
あんまり深入りしないほうがいいのに。。
 
なんてコメントができそうなほど、主人公がゲームに取り組んでいるシーンが想像できそうでした。
 
 
 

終わりに

 
 
山田さんの本は、中学生の頃から読んでいる作品も多くて、図書館で借りてよく読んでいました。
 
大人になった今では、どの作品を読んでいたかまでは覚えていませんが、一作ずつ読んでいくと「あ。これは昔読んだよなー」と懐かしむこともできました。
 
つい先日、山田さんの昔の作品を一気に読みたいと思って、ブックオフで15冊くらいまとめ買いしました(笑)
 
ということで、近いうちに全て読んで、少しずつ書評にまとめていきたいと思います。
 
 
 
魔界の塔 (幻冬舎文庫)
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