近年、新しい働き方として「ノマドワーカー」だったり、「YouTuber」だったり、「ブロガー」だったりがどんどん発展して行っています。
ノマドワーカーとは、働く場所に縛られず、パソコン一つでどんなところでも働けるフリーランスのことをよく指します。
インターネット上で仕事をしていて、それこそカフェでも図書館でも、自宅でも仕事ができるスタイルとして、最近では人気になっている部分がありそうです。
「YouTuber」はYouTubeに動画を投稿し、その動画の視聴回数に応じて広告料が支払われるシステムを利用した、新しい働き方の一つ。
ブロガーも、ブログに良質な記事をたくさん書き、ブログのアクセスに応じて広告料が払われるシステムを活用した働き方です。
こうした色々な働き方が生まれてくる中で、YouTubeが1万回再生を超えていないチャンネルには、広告を掲載しないという制限を設けたそうです。
【悲報】底辺YouTubeに激震、視聴回数1万未満のチャンネルは広告収入ゼロに https://t.co/M5x5BJiwQD #MT2 いろんな議論になりそう。
— てかてん (@tekaten) 2017年4月9日
これによって、今はまだ再生回数が少ないチャンネルを運営しているYouTuberには広告料が発生しなくなることになります。
制限をかけたことによって、お金稼ぎを目指す底アクセスな動画を増やさないというのは考えの一つなのかもしれませんが、いろいろな議論にもなりそうなところ。
そこで今回は、YouTuberに1万回再生の制限がかけられたことによってどのような反応が起こっていくのかを考察し、記事にまとめたいと思います。
今回のトピックはこちら。
新規YouTuberの増加を抑えることになる?
今後生まれるかもしれない優良YouTuberの誕生を妨げてしまう可能性
終わりに
そもそもYouTubeに広告を掲載するGoogleの狙い
YouTubeに広告を掲載するGoogleの狙いは、やはり、
「アクセスの多い動画に広告を掲載すれば、宣伝効果がある」
というものでしょう。
大人気のYouTuberには、それだけ動画再生回数もあるわけで、動画を見る目的で視聴しているお客様に狙った広告を見せることができるわけです。
テレビのCMと同じ狙いがあるわけですね。
しかし、底アクセスの動画に広告が掲載されると、広告としての効果は発揮しますが、その動画に対しては悪影響しか与えません。
人気の動画を見ていて広告が表示されたとしても、「この動画が見たいから我慢」となりますが、そんなに見たいわけでもない動画だった場合にはただの邪魔にしかならないことが現状だからです。
・・・それでも、広告で見たスマホアプリをやってみよう!としっかり広告の効果を発揮している場面もあると思うので難しいところですね。
つまり、Googleとしては1万回再生を達成していないチャンネルの広告を制限することによって、底再生回数の動画はより成長しやすい方向へ、そしてすでに再生回数が多い動画からはしっかり広告の効果を発揮してもらうことが狙いだと推測されます。
インターネット上の反応を見ていると、
「これでつまらない動画をアップするYouTuberが減るだろう」
といった言葉がちらほら見かけられるように思えます。
確かに、この制限によって新たなYouTuberが安易に参加してこなくなる可能性がありますし、収入に繋がらないならそもそもYouTuberなんか始めないという人だっていると思うので、十分な効果につながると予想できます。
新規YouTuberの増加を抑えることになる?
すでに前述してしまいましたが、やはり動画再生回数1万回の壁は、これから参入するYouTuberには大きな問題となりそうです。
小遣い稼ぎがしたいからYouTuberやってみよう!という参入の仕方がこれまで大半だったと思うのですが、そもそも1万回も再生してもらわないといけないなら他の方法を探そう、となっちゃうパターンが増えそうです。
そうなると、新規YouTuberの増加を抑えることにもつながってしまいますよね。
・・・乱雑に底再生の動画を増やしたくないYouTubeとしては、もしもそれが狙いなら「まさに狙い通り」といったところでしょうか。
動画をYouTubeにアップしていて、それでかなりの再生回数があるから広告を出そう。
これこそ、正当な流れなのですが、
広告収入が欲しいから、YouTubeに動画をあげよう!
というちょっとずれてしまった流れが多くなってしまったため、いたずらに再生回数を伸ばすためだけに「マナーを逸脱した動画」なんかをアップする若者が増えてしまう。
優良な動画をアップすることができているから報酬を与えるっていうのが本筋ですから、報酬が先立つとおかしなことになりますよね。
そういう意味でも、動画界のマナー違反を防止することにもつながりそうです。
今後生まれるかもしれない優良YouTuberの誕生を妨げてしまう可能性
底再生回数の動画をいたずらに増やすことは防止できるかもしれませんが、その中には「未来のプロYouTuber」が含まれている可能性も否定できません。
もしもこの制限によってYouTuberを目指すこと自体、諦めてしまった人が、実は将来ものすごい再生回数を持つYouTuberになっていたかもしれない。
そう考えると、一つ制限を設けたことによって今後の発展の仕方にも制限をかけてしまっている可能性は否めません。
・・・とは言いつつも、何もかもを満足できるルールなんてありませんから、致し方ないところもありますよね(笑)
今やなかなか新しいことにチャレンジしよう!というハングリーな若者が少ない中で、「YouTuberになれば自分にも可能性があるかも!?」という気持ちに壁ができてしまうことが少し心配だったりします。
せっかく現代風の新しい働き方として、誰でも気軽にチャレンジできるYouTuberだったのですが、1万回制限の壁によって確実にチャレンジする人は減っていくと予想できるからですね。
ちょっときになるテーマですので、目を凝らして今後も見ていきたいと思います。
終わりに
YouTuberが誕生したばかりの頃は、「胡散臭い」とか「お金のためにつまらない動画ばかりが増えている」と言ったネガティブな意見を多く聞きました。
しかし最近では、フジテレビの「めざましテレビ」の中で「YouTuberが登場する企画」が持ち上げられたり、ちょっとしたテレビ番組で見かけたり、ニュースにまでなっている状態です。
YouTuberの中でプロ中のプロの位置にいる人たちは、もはや芸能人と言える状態。
それだけ、YouTuberという働き方に世の中が理解を示してきているのだと思います。
動画で人々を楽しませるエンターテインメントを提供しているのですから、私も十分な仕事と捉えて良いと思っています。
小学生が将来なりたいことの中でYouTuberが上位にランクインしているところを見ても、その影響力がよくわかります。
子供がYouTuberの動画を見て楽しみ、自分も将来こんな人たちみたいになりたいなーと夢を与えることがすでに浸透している。
YouTuberという働き方が今後も成長していけば、市場規模はさらに大きなものとなり、「YouTuberとして働くことが当たり前」だと認知される時もそう遠くはないのかもしれません。
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