
本田 直之 著
レバレッジ勉強法やその他の著作については、過去にまとめた記事があるので以下をご覧ください。
レバレッジとは、「てこ」を意味する言葉で、小学生の頃に学んだてこの原理にでてきたてこです。
意味としては、少ない労力で大きな力を生み出すことを表していて、高効率な活動に対して使われます。
その意味の通り、
レバレッジ英語勉強法では、既存の英語勉強法とは大きく異なり、少ない勉強で英語を身につけようという技術になります。
とは言っても、やはり勉強時間に比例して英語のスキルは身につくものなので、ちょっとしか勉強していないのに英語がマスターできるというノウ
ハウではありません。
あくまで、自分が必要な分野において、英語をすぐに活用できることこそ、近道でありゴールでもあるという考え方です。
旅行で使える英語であれば、通訳レベルは必要ないし、短いコミュニケーションだけ身につければ事足りますよね。
これを本田さんは、「偏った英会話表現を学ぶ」という言葉を使って説明しています。
具体的にどうやって勉強すれば、偏った英会話表現を身につけることができるのか?
この記事では、簡単にまとめていきながら、解説していきます。
今回のトピックはこちら!
自分が英語を勉強する動機をしっかり考える
まずはひとつの分野に特化した英語をマスターする
実践で使って、英語でのコミュニケーションを成功体験にする
新たな分野にチャレンジ
終わりに
自分が英語を勉強する動機をしっかり考える
まず英語を勉強するにあたって必要なのは、「自分がなぜ英語を勉強するのか?」「どのように英語を活用したいのか?」という動機をしっかり考えることが大切です。
これを怠ると、本当はちょっと海外旅行で英語を使ってみたいだけの人が、なぜか同時通訳を目指すかのように英語を瞬時に理解する能力を身につけようとしてしまったりします。
自分が目指すレベルを明確にし、それに見合った勉強方法を選ぶのが
レバレッジ英語勉強法なのです。
スタートを間違えると、かえって遠回りになってしまいますから、明確にしておきましょう。
英語を勉強するなら、まずは単語を1000個覚えよう!とか、いきなり英会話のレッスンに参加しよう!としてしまう必要はありません。
目指すべき目的に一番近い勉強方法を選ぶことこそ、最短で
レバレッジがかけられる方法なのです。
まずはひとつの分野に特化した英語をマスターする
まず初めに、英語を勉強する目的に一番見合った分野を一つに絞り、それに関連する英語を勉強します。
例えば、趣味の海外旅行で英語を使った会話がしたい!ということであれば、旅行中に使うシーンを想定して例文を作ります。
チケットカウンターでチケットをもらう、タクシーを活用する、ホテルにチェックイン、チェックアウトする、買い物をする、食事をする。
こんな場面で使う英文を数種類作り、それをひたすら暗記します。
各シーンごとに10〜20の英文があれば、簡単な会話は成立します。
もちろんリスニング力も必要になりますが、こちらから語りかけることができれば、まずは意思を伝えることはできる。
そうやって、英語はマスターするまで会話にならないというマインドを取り除き、とりあえずコミュニケーションできるものなんだ!と実感することが大切です。
すらすらでてくるまで覚えることで、実践でとりあえず使える英語になります。
実践で使って、英語でのコミュニケーションを成功体験にする
前述の偏った英会話表現をいくつかマスターし、後は実践で使ってみましょう。
海外旅行でちょっとした英語のコミュニケーションをすることや、留学生などと会話してみることで、英語ができた!というちょっとした成功体験をしてみます。
実は、新しく物事を習得しようとする際、「小さな成功体験」を積み重ねることが重要だというデータがあります。
果てしない勉強を闇雲に進めていても、それが力になっているのかわからないままでは、目標を見失ってしまうことがあるからです。
そのために、学校では「小テスト」や「中間テスト・期末テスト」といった節目ごとの試験を実施することで、自分の力がどのくらい身についているのか確認することになっています。
そこでこれだけできるようになっている!という小さな成功体験を味わうことで、勉強に対してさらにモチベーションを保てるようになっていきます。
英語の勉強では、自分が英語ができるようになっているという実感を味わうことが難し
く、
TOEICや英検などの試験で実感しようとしても、なかなか結果に結びつかずに挫折してしまうこともしばしば。
だからこそ、英語の勉強において、「偏った英会話」を短期間で身につけ、実際に英語として使用して成功体験をする。
これこそ、英語を身につける最短ルートであり、まず経験すべき勉強法なのです。
私も先日海外に1週間ほど旅行に出て、偏った英会話表現を活用してコミュニケーションをしてみました。
レストランでワインを頼んでみる、食事が終わった後にタクシーを呼んでもらうよう店員にお願いしてみる、自分だけでチェックイン・チェックアウトをしてみるなど、様々な場面でチャレンジしてみました。
すると、おぼつかないところは多々あったものの、英語が通じている!と実感することができました。
もっとたくさんの英会話を覚えたい、勉強を頑張りたいと、モチベーションがかなり高まる経験となりました。
新たな分野にチャレンジ
偏った英会話表現で小さな成功体験を積んだ後は、ひたすら新しい英語を覚える作業に移ります。
具体的には、偏った英会話表現の幅を広げる作業です。
先ほどの例では、海外旅行で使える偏った英会話表現をさらに数を増やしたり、また別の分野の偏った英会話表現を覚えたりすることになります。
① 海外旅行で使える偏った英会話表現を増やす
例えば、ショッピングに特化した偏った英会話表現を作ってマスターすることでも良いと思います。
タクシーを使う時に必要な偏った英会話表現でもいいですし、ちょっとした世間会話をイメージした偏った英会話表現でもいいでしょう。
少し思考を広げて、海外旅行がさらに楽しいものになるよう、考えてみると面白いと思います。
② 別の分野の偏った英会話表現を覚える
趣味の分野についての偏った英会話表現を覚えてみるのも面白いです。
読書に関する英会話表現、お酒に関する英会話表現、好きなスポーツに関する英会話表現、自分の仕事で使うであろう英会話表現など。
あげていくとたくさん出てきますが、分野を広げることで英語を使うシーンが増え、さらに成功体験を積み上げていくことができます。
このように、偏った英会話表現をとにかくたくさん作っていき、それを覚えて使っていく。
このループを繰り返すことで、自分の中で「使える英語」の数が増え、会話を楽しめるようになってくればさらに英語力が高まります。
偏った英会話表現で会話していると、「もっとこういうことを話したいのに、英文が出てこない」という悔しい思いをすることがたくさんあります。
すると、その英文を調べて作って、次に同じ場面では会話できるように工夫することで、英語の学習がはかどっていきます。
ぜひ、偏った英会話表現を駆使して、自分の英語を使ったコミュニケーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。
終わりに
英語の勉強は、小さい頃からずっと続けてきたのになかなか身にならないものでした。
せっかく大好きな海外旅行に行っても、挨拶くらいしかできない状態が続いてきたのですが、偏った英会話表現を使うことで英語を楽しめるようになっています。
座学で文法や単語を覚えていくだけでは、きっと莫大な時間がかかってしまいますから、偏った英会話ですぐに使える英語を身につけるのは非常に優れた勉強法だと言えます。
大人になると、仕事や家庭などであまり勉強の時間を確保することができませんから、できるだけレバレッジをかけて最短で英語を身につけていきたいものです。
本田 直之
中経出版 売り上げランキング: 154,846
コメント