特に気に入った方は、Kindle端末を購入しているかもしれませんね。
電子書籍が普及し始めてから、非常に「本のジャンル」が幅広くなってきました。
これまで学者さんや有名人、研究者や社長さんなど、社会的に成功を収めた人などが中心に本の執筆をしてきました。本は出版社を通して発売されるわけですから、出版社の編集者も、ちゃんと売れる見込みがある「経歴のある人」が書いた本でないと出版しない傾向にあったと考えられます。
しかし、近年では、出版経験がまったくなく、特に大きな経歴がない人でも本の出版ができるようになってきています。言い方を変えれば、内容勝負!なところが目立ってきている感じです。
さらに、内容も幅広いジャンルが認められるようになり、アニメ要素の強い「ライトノベル」も書店で広く棚を持つようになってきていて、ライトノベルだけでもかなりの事業規模になってきています。人気ライトノベル作家も、デビュー作がドカンと売れて、そのままアニメ化なんてこともしばしば・・・。
もちろん、誰でも発売できるという敷居の低さがあるので、電子書籍と紙の本ではそれぞれに特徴があるという区別がされるようにもなっているので、今日はその辺の考察と、「紙の本とKindle本の使い分け」についても見ていこうと思います。
それでは、今回のコンテンツは以下です!
コンテンツリスト
1. 紙の本の特長とは?
2. 電子書籍の特長とは?
3. 紙の本と電子書籍の使い分け
終わりに
1. 紙の本の特長とは?
まずは、紙の本の特徴からみていきます。
紙の本は、これまでと同様に書店で出向いて購入したり、Amazonなどのネット書店で購入したりするわけですが、なんといっても読書をしているという感覚を持って本を読むことができます。 本を手に取って、ページを自分でめくって、紙からはインクの匂いがして・・・と読書と言えばやっぱり紙の本を自分で読むことなのだと思います。
また、紙の本の場合は実態がありますから、直接ページに書き込みをしたりラインを入れたり、付箋を貼ったりしてカスタマイズすることができます。 必要なページだけ破って手帳に張り付けて携帯したり、本棚に並べることで必要な時に背表紙を眺めて資料を探したりもできますね。 ちゃんとものとして存在するので、本棚を見た友人などが好きな本を探して、なんならプレゼントすることだってできます。
紙の本だからこそできることも、以外とたくさんありますね。
電子書籍が普及すると、いずれは紙の本がなくなる。なんてことも言われ始めていますが、私はそうは思いません。
前述したとおり、電子書籍はこれまでのように出版社を通して電子化されたものと、KDPによって本当に個人が電子化したものも含まれているので、読者がそれらを理解したうえで電子書籍を購入しなければなりません。 言い換えれば、「どの本が優れていそうか?」を判断する目を持っていなければ、個人が適当に書いた本を購入してしまう可能性だってあるわけです。 (もちろん、個人でも非常に優れた本を出版されている方のたくさんいらっしゃいます。)
KDPの普及に伴って、どんな本を読んでいくべきか?については、別途まとめた記事がありますので参考程度にリンクを貼っておきますね。
話が少しそれましたが、電子書籍が普及すればするほど、個人がKDPで執筆した本も増えてくるわけで、紙の本の「プロの編集者の手が加わった本」という信頼性に価値が生まれてくると思っています。
つまり、紙の本では「ある程度の内容の保障」があるのに対して、個人が出版した電子書籍には「そこまで内容の保障はありません」と言われているのと同じようなものだということです。
より優れた本を読みたいと考えている人にとっては、プロの編集者が練りに練った本を購入した方が、価値を得られる可能性が高いということですね。
2. 電子書籍の特長とは?
電子書籍の特徴は、なんといってもスペースレスでひとつの端末だけで本をいくらでも持ち歩けることでしょう。
かばんに何冊も本を入れるよりも、Kindleをひとつもっていくだけで、電子書籍で購入したすべての本を持ち歩くことができます。 家に大量の本と本棚があるという人は、すべてKindleで管理するようになると、部屋のスペースも一気に確保できます。
また、Kindleでも画面上でラインを入れたりメモを書いたりする機能がありますが、紙の本に比べると操作にかかる時間や手間がややめんどうに感じられる部分もあります。 ワンタッチで文章をTwitterなどにシェアできるのは、紙の本にはない特徴かもしれませんね。
もともと電子書籍の方が販売価格が安い(100円~1000円弱)というのもありますが、同じ本でも紙の本より割安で販売されている本をいくつも見かけます。 これは、在庫を持たなくてよいとか、紙の印刷料・物流料・店舗料・労務費などの間接費がかからないため、電子書籍の方が安く提供できるのだということです。
在庫を持たなくてよい分、まとめて売りたいときはセールで一気に安くして、なんてのもありますし、Kindleストアでは毎月セールを行ったり、無料で読んでみませんか?という取組みをやっていたりもするので、紙の本に比べて全体的に安価で読書が楽しめるようになっています。
さらに、先ほどは「Kindle本の方が信頼性は低い可能性が高い」とお話ししましたが、裏を返せば「これまでとは違ったニッチな情報が詰まった本が手軽に読める」ともいえます。 これまでの紙の本は必ず編集者を通していましたので、編集者が「売れる」と思った本しか世の中にでてきませんでした。 しかし、Kindleでは、個人が書きたいと思った本が売れるかどうかに関わらず出版できるようになっているわけですね。 これによって、これまで本として成立しなかった内容の本でも本になりますし、出版社を通さなくてよい分、スピードの速い情報もすぐに本になるという利点なんかもでてきます。
要は、紙の本にも電子書籍にも、それぞれ利点があるという感じです。
3. 紙の本と電子書籍の使い分け
使い分けというほどきっちりわけることもありませんが、読書をこれからもやっていこうと考えているのならば「紙の本も電子書籍も両方読む」というスタイルにしていくことをおすすめします。
紙の本は読むけど、電子書籍は読まない
とか、
これからは電子書籍の時代だから、紙の本は読まない
というのは勿体ありません。
前述したように、紙の本にも電子書籍にもそれぞれに利点があります。
電子書籍にしかない本も、これからはどんどん増えていくのです。
ということで、電子書籍にしかない本は電子書籍で読んで、基本的には書店で紙の本を買うようにする。 そして、紙の本でも特にお気に入りの本は電子書籍で買いなおして繰り返し読めるようにする。 ニッチな情報、スピードの速い情報は電子書籍のストアでチェックし、必要に応じて読んでみる。 もちろん、セール品もチェックし、興味がでれば読書の幅を広げてみる。
なんて感じではどうでしょう?
人によっていろいろな活用方法はあると思いますので、これはあくまで私の意見の詰まった一例です。
状況に応じて使い分けることができるように、紙の本も電子書籍も両方活用することが理想的です。
終わりに
日本に電子書籍が登場してまだ数年ですが、目まぐるしい変化が起こっています。 電子書籍ストアはその品数を増やし続けておりますし、ついには電子書籍のみしか発売されていないものも登場し、全体でみればそのうち電子書籍の方が品数が多くなっていくとも予想されます。
紙の本を電子化して・・・という新しくスマートな取り組みのひとつかな?くらいに思っていましたが、出版・読書の世界にとってはこれまでにない大きな変化となりつつあります。
数年でこの変化ですから、これからはもっと予想だにしない出来事が起こるといっても過言ではありませんね。
つまり、これからの出版・読書の世界は目が離せない感じになりそうです。
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