【 年間120冊読書計画 44冊目】
高羽 彩 著作 読了。
今回から3回に渡って、「年間読書計画」では「サイコパスシリーズ」について書いていきます
サイコパスシリーズは、アニメが原作なのですが、そのアニメを見た時に、
「久しぶりに心から面白いと思うアニメを見た」
と感じた作品でした。
もちろん、アニメや小説には好き嫌いがありますが、「SF」を好む人には間違いなく合う作品だと断言しても良いくらいです。
アニメを見るよりは小説を読みたいという人には、今回からご紹介する「ノベライズ版」を読んでいただけると良いのではないかと思います。
■ サイコパスシリーズの基本設定
・ 「シビュラシステム」という統治システムが運用されている
シビュラシステムでは、個人の適正を計測し、それぞれに合った職業を選び出してくれる他、「サイコパス」という心理状態の計測も可能なシステムで、人間が犯罪を起こす心理状態であるか否かの指標「犯罪係数」も計測する。
また、「犯罪係数」は100を超えると「潜在犯」という潜在的な犯罪者として認識されてしまう。
ドミネーターという特殊な銃によって、犯罪係数100以上では「パラライザー」という麻酔銃、300以上では「エリミネーター」という細胞沸騰により抹殺される電磁銃で、いわゆる警察に鎮圧執行をなされてしまう。
このように、何もかもが「シビュラシステム」によって生活の基盤を作っている状態であるが、国民の誰もが「シビュラシステム」の正体を知らない。
・ 公安局刑事課の「監視官」と「執行官」
シビュラシステムの統治国家である舞台で、登場人物の多くは「公安局刑事課」に所属する刑事である。
公安局刑事課には、「監視官」「執行官」「分析官」が存在し、それぞれは以下のような違いがある。
『監視官』・・・ 公安局刑事課のキャリア刑事。ドミネーターを使って潜在犯の鎮圧執行を行う。潜在犯でありながら公安局の猟犬として働く「執行官」の監視役。
『執行官』・・・ 公安局刑事課の潜在犯刑事。ドミネーターを使って潜在犯の鎮圧執行を行う。自身も潜在犯であるが故に、犯罪者の思考が分かることから刑事課に雇われている。「監視官」の監視の元、「猟犬」として民間の平和を守っている。
『分析官』・・・ 公安局刑事課の潜在犯刑事。基本的には公安局にてITを駆使した捜査協力を行う。膨大な民間データも「シビュラシステム」によって簡単に引き出せるため、捜査に必要不可欠な存在。執行官と同じく、分析官も潜在犯。
このような、これまでにありそうでなかった斬新な「近未来を描いたSF」作品です。警察システムも非常に先進的で、「将来ありえてもおかしくないリアル感」が物語に引き込んでくれます。
この設定を元に、簡単なストーリーについても触れておきます。
■■
舞台は、人間の精神状態や性格の適正などを計測し、診断する「シビュラシステム」が実用化された近未来。
シビュラシステムでは、個人の適正を計測し、それぞれに合った職業を選び出してくれる他、「サイコパス」という心理状態の計測も可能なシステムで、人間が犯罪を起こす心理状態であるか否かの指標「犯罪係数」も計測する。
犯罪係数がある一定の数値を越えると施設送りになったり、監視官・執行官が持つ銃「ドミネーター」により麻酔や殺害という執行がなされてしまう。
これらを取り締まる監視官は所謂刑事で、執行官は「犯罪係数が一定値を超えた潜在犯であるが、警察と共に捜査に当たる猟犬」として表現されている。
当時、監視官だった「狡噛 慎也」が担当した、通称「標本事件」。
被害者が「プラスティネーション」という技術でプラスチック化され、防腐対策がされた状態で「芸術品のオブジェ」かのように展示されるという連続猟奇的殺人事件。
プラスティネーションという高度な技術を要する犯行であるため、犯人像は科学者や大学教授、研究員などをメインに捜査が進められたが、何一つ手掛かりをつかむことができない。
そんな中、独自に捜査を進めていた「佐々山 光留」は、徐々に犯人の尻尾を掴めるところまで捜査が進んでいた。
本編でも登場するこの標本事件では、最後の犠牲者として狡噛 慎也と共に捜索をしてきた執行官「佐々山 光留」が標本化されてしまい、それをきっかけに狡噛 慎也の犯罪係数が上昇し、ついには執行官になるところで幕を閉じる。
■■
ざっとこんな感じのストーリーです。
サイコパスの魅力は、その細かく作られた設定にありますが、それだけではなく「キャラクター」も非常に魅力的です。
このノベライズだけでなく、アニメを見ていただくとわかりますが、主要キャラクター一人一人が特徴を持っていて、愛着がわきます。
「PSYCHO-PASS サイコパス 〜名前のない怪物〜」はアニメ本編では詳細が登場しないサイドストーリーですので、始めてサイコパスを読まれる方は、次回以降にご紹介する「アニメのノベライズ版」をおすすめします。
PSYCHO-PASS サイコパス (上) (角川文庫)
posted with amazlet at 15.06.18
PSYCHO-PASS サイコパス (下) (角川文庫)
posted with amazlet at 15.06.18
44 / 120
PSYCHO-PASS サイコパス (0) 名前のない怪物 (角川文庫)
posted with amazlet at 15.06.18
コメント