【 年間120冊読書計画 30冊目】
「博多豚骨ラーメンズ 3」
木崎 ちあき 著 読了。
博多豚骨ラーメンズ (3) (メディアワークス文庫)
posted with amazlet at 15.05.14
博多豚骨ラーメンズの第3弾。
アスキーメディアワークス文庫の新人大賞として「博多豚骨ラーメンズ」が出版されてからたったの1年の間に3冊目まで出版されました。
このスピードには驚きます。新人として作家デビューを果たしてから、人気にこたえるように作品を書き続けているのだと思います。お忙しい中の執筆でも、内容が伴っているので楽しみがつきません。
3作とも、木崎さんの描く世界観に引き込まれながら、楽しませていただきました。
「人口の3%が殺し屋」という仮想の福岡県を舞台に、
殺し屋、殺し屋殺し、情報屋、拷問屋、復習屋、殺し屋仲介人、多国籍マフィア、警察がそれぞれの思惑を胸に働きます。
当たり前の様に「殺し屋」が存在する世界で、殺し屋を殺すための「殺し屋殺し」、殺し屋に仕事を与えるコンサルタントの「殺し屋仲介人」など、現実離れした職業がちらほら。
殺し屋がメインに動き回る作品なので、殺人描写も多々ありますが、あっさり鮮やかに殺人が行われていくので、「ネガティブなイメージ」や「暴力的なイメージ」は少ない作品だという感想です。
福岡県民なら誰でも知っている「にわかせんべい」をモチーフにした「にわか侍」や「サブマリン忍者」といった、ユニークなキャラクターも登場します。
小説をあまり読まない人、そもそも本をあまり読まない人でも、気楽に読めて展開がはやいストーリーなのですらすら読めます。
また、伏線もしっかり張られており、「ここであのエピソードが繋がってくるのか!」と驚くこともしばしば。
キャラクターも個性的で、3巻目となる博多豚骨ラーメンズ3を読む頃には、お気に入りのキャラクターもいたりして、愛着が持てます。
3作目となる今作では、第1巻から登場している「女装好きの殺し屋:林」の過去にまつわるエピソードが収録されています。
なぜ、林が殺し屋になったのか。そしてなぜ、こんなにも強い殺し屋になることができたのか。
幼少期に殺し屋を育成する施設で育った林と、相棒の記憶が蘇り、林を主体として物語が展開されていきます。
林がお気に入りという人も少なくないと思いますので、博多豚骨ラーメンズのファンには必ず楽しめる作品に仕上がっています。
ちなみに、「博多豚骨ラーメンズ」という名前は、登場する殺し屋や情報屋、拷問屋などなどのメンバーで構成される「草野球チーム」の名前です。
今、一番おすすめの小説シリーズです。
それでは、30冊目 読了です。
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博多豚骨ラーメンズ (3) (メディアワークス文庫)
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