お金の地図 ~先の見えない時代を生き抜くお金の基本~

【 年間120冊読書計画 19冊目】

「お金の地図 ~先の見えない時代を生き抜くお金の基本~」

 
 泉 正人 著 読了。
 
 

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まずは著者の簡単なプロフィールからご紹介致します。
 
泉正人さんは、日本ファイナンシャルアカデミー株式会社の代表取締役社長を務めていらっしゃいます。日本ファイナンシャルアカデミーは、「お金の専門教育」が受けられる数少ない専門機関です。
 
確かに、「お金」は一生かけて付き合っていく重要な物であるにも関わらず、お金の貯め方やお金の使い方などを詳しく教わる機会はほとんどありません。
 
親の金銭感覚や、家庭環境によって、あなたのお金との関わり方はほぼ決まってしまうほどです。
 
親が倹約家で、子供に対してお金は節約するものだと教え続ければ子供も倹約家になりますし、子供の頃からたくさんのお小遣いをもらっていれば散財する大人になっていきます。
 
逆に、親が倹約家過ぎて、子供が大人になった時にお金を散財するようになる「反発パターン」もあるように感じます。
 
どのパターンであっても、根底には親や家庭環境が「お金」とどのように付き合ってきたのかがポイントになるということですね。
 
そうした「ファイナンシャル(お金に関する)教育」の必要性を感じた著者は、日本ファイナンシャルアカデミーの他にも金融学習教会理事長も務め、文科省認定の検定「マネーマネジメント」を作り、さらには「お金に関する書籍」を数冊出版されているお金の専門家なのです。
 
 
 
さて、「お金」という言葉を聞いたり見たりしたときに、大体の人が最初に思い浮かべるのが、
 
「お金の稼ぎ方」もしくは「お金の貯め方」
 
なのではないでしょうか。
 
会社に勤めていても、「今月は手取りがいくらで・・・」とか「今月は○○時間も残業したから給料がいい」とか、「うちの会社は○○会社に比べると基本給が少ない」といった、「自分がもらうお金」についての会話を良く耳にします。
 
だから多くの人は、毎月どれくらいのお金が給料としてもらえているかは詳しく知っていますし、自分の残業代が1時間当たりどれくらいかも調べたことがあるかもしれません。
 
それから、「今貯金がいくらある」とか「毎月いくら貯金している」という節約や自分の貯蓄に関する話もよく話題にあがりますよね。
 
会社員だけに限らず、アルバイトをしている主婦、高校生、大学生の間でも同じような会話がなされているのではないかと思います。
 
 
現代では、いくらお金を稼いでいる、これだけの貯金があるということが、いわばステータスの様に扱われているところがあるのです。
 
 
ここで、「お金の地図」に書かれている内容を考えてみます。
 
 
 
●●
 
お金について学ぶときは、自分に関わる「お金や税」について、まず学ぶべきです。
 
所得税については国税庁のホームページで、社会保険料社会保険庁のホームページで調べられます。さらに、タックスアンサーを見れば、税金についての幅広い知識を手に入れることができます。
 
自分が支払っている税について、少し見てみてください。
 
自分の周りに関係するお金のことを正しく学ぶと、お金を正確に貯めることができます。
 
●●
 
 
(少々文の繋がりを分かりやすくするため、てかてんの言葉で書き直している部分があります
本を読んだ上で、てかてんが解釈した内容だとお考えください。)
 
 
 
「お金の地図」は旅行などで使う地図と同様に、自分の道しるべとなる大切な指標であり、将来の不安を取り除き、今なにをすべきかということを明確にするものだと説明されています。
 
そこで著者は、「お金をたくさん稼いでお金を貯める」という視点ではなく、「自分に関わるお金の知識を身に着けてお金を貯める」ことが大切だと述べています。
 
自分がどれだけお金を稼いでいるかを知っていても、自分が支払っている所得税や住民税、社会保険料や生命保険料、傷害保険料、必要経費である家賃、光熱費、電気代、ガス代、携帯電話使用料などを詳しく把握している人はごく少数です。
 
お金を貯めるのであれば、
 
 
今月に稼いだ金額 - 今月使ったお金の金額 = 今月の貯金額
 
 
という至ってシンプルな公式を思い出さなくてはいけません。
 
上式で今月の貯金額を増やしたければ、今月に稼いだ金額を増やすだけではなく、今月使ったお金の金額を減らすことでも考える必要があるのは一目瞭然。
 
稼ぐ金額を20万から21万に増やすことは難しくても、使うお金を15万から14万に減らすことは案外簡単なのですから。
 
保険料が高いと思えば、生命保険や傷害保険などの保険プランを見直して毎月の出費を減らしたり、気が付いたら雑費を使っていると思えば、家計簿をつけてみてジュースやお菓子、お酒を買う量を減らしたり。
 
ちょっとした変化で、お金の消費を減らし、貯金額を増やすことは可能です。
 
 
つまり、自分に関わるお金のことを良く知っていなければ、こうした消費を減らすという対策を取ることはできませんので、闇雲に稼ぐ金額を増やそうと考えてしまうことになるのです。
 
どれだけ稼ぐ量を増やしても、使う量が多いままでは貯金は成立しません。
 
お金を多く稼ぐことも大切ですが、まず最初にやるべきことは「自分がいくらお金を使っているのか」「この項目には毎月いくらお金がかかるのか」「税金は?保険料は?生活費は?」と、自分のお金の使い方、お金との付き合い方から学んでいかなければならないのです。
 
 
 
自分のお金の管理は、自分にしかできません。
 
ですからまずは、今日一日どれくらいのお金をどんなことに使っているのか、見つめてみてください。
 
 
 
 
それでは19冊目、読了です。
 
 
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お金の地図ーー先の見えない時代を生き抜くお金の基本
泉 正人
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