本を読んでいると、「おもしろいな」と感じることもあれば、「意味がわからないな」とか「つまらないな」と感じることもあるのです。
本は人が書いたものですから、その書き方や伝え方も様々です。
読む人によって受け取り方も変わるため、「おもしろさ」も人それぞれなのです。
例えば、Aさんが「人生を変える習慣( 仮名 ) 」を読んで、本当に人生が変わるくらいのおもしろさだったとします。
Aさんは、小さい頃から夢があって、「人生を変える習慣( 仮名 ) 」がぴったりの内容でした。
こんなに良い本があるなら、友達にも紹介したい!と思って、Bさんに紹介します。
対するBさんは、大きな夢もなく、日々を過ごすことだけが楽しみな人です。
さて、こうしたタイプの違う人に本を勧めた時、どうなるでしょうか?
Aさんにとっておもしろかった本も、Bさんにとってはおもしろくない本になってしまうのです。
Aさんが理解できたことを、Bさんが同じように理解できるとは限りません。
Aさんが理解できなかったことを、Bさんが理解するパターンもありえますね。
ですが、こうした「おもしろさ」が読む人によって変わるということは、同じ人が同じ本を読んでも感じ方が変わるということでもあります。
なぜ人それぞれ感じ方が違うのでしょうか?
スポーツが好きな人は、スポーツの本を読めば楽しいと感じる可能性が高いですが、スポーツが好きではない人にとってはつまらないということは、わかりますよね。
ですが、同じスポーツが好きな人でも、スポーツを始めたばかりの人と、アマプロレベルでスポーツをやっている人では、選ぶ本は変わってきます。
読む人の能力やレベル、経験してきたことによって、同じ文章でも共感できることが増えたり、理解できることが増えたりするのです。
万人におもしろい本はないかもしれませんが、誰が読んでもつまらない本もないのです。
私は、この世に「つまらない本は無い」と思っています。
「つまらないと感じる本」があるのは、そのおもしろさを理解できる状態ではない人が、本を読んでいるからなのだと考えています。
人は、勉強したり経験したり、常に進化しています。
昔読んで意味がよくわからなかった本も、数年たって読んでみると、とてつもなくおもしろかったなんてこともありえます。
自分のレベルがあがってしまい、昔おもしろかった本がつまらなく感じることもあるでしょう。
私も、20歳の時に読書を始めましたが、一番最初に読んだ本、
「 20代で始める夢設計図」という熊谷正寿さんの本で同じような体験をしました。
気になる方は、Amazonレビューをご覧ください。
20歳の頃は、
「なるほど、経営者は夢の実現のために、手帳に情報をためこんで、夢をまとめ書きしたものを常に見直しているのか」
と、内容に書いてあったことに驚き、納得し、自分もこんな人になりたいと思ったものです。
ですが、この間読み返した時は、
「目標達成のツールとして、自分も独自の目標設定シートを活用しているけれど、これは続けていくべきだな。手帳は電子化したevernoteでうまく運用できているから、自分には紙の媒体よりもあっているな。」
というように、自分の取り組みや経験と照らし合わせて、新たな考えを深めることができました。
最初に読んだ当時に比べて、自分のレベルがあがっており、自己の経験と比較できる材料が揃っているからこその体験でした。
このように、読む人の能力や体験、レベルなどに応じて、同じ本でもおもしろさは変わってくるのですから、自分に合った本を探す「目利きの力」や、いろいろなことに関心を持つ「好奇心」、自分を高める「勉強の習慣」によって、本はどんどんおもしろくなっていくのです。
今一度、過去に読んだ本を見返してみて、「新たな学び」や「読書の楽しみ」を味わってみてください。
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