最近のビジネス書が個人向けになっている理由

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最近、地方の書店が閉店したり、ネットでの書籍販売が増進したり、電子書籍が流行ってきたりと、「読書」に関する動きが激しくなっています。
 
読書市場の変化も激しいですが、読書をするかしないかというニーズも激しく変わってきているように思えます。
 
2000年代初期から中期にかけては、企業で活躍できる優れたビジネスマンになるためのノウハウが書かれたビジネス書が多く出版されています。
 
もちろん、現在でもビジネス書のニーズはありますし、多くのビジネス書が出版されています。
 
しかし、現在出版されているビジネス書には、「個人で活躍・成功するためのノウハウ」が詰まったビジネス書が多く見られるのです。
 
これはどうしてなのでしょうか?
 
 
てかてんの考察では、理由は3つほど考えられます。
 
まずは箇条書きに。
 
1. 終身雇用制度の破綻
2. 少子高齢化に伴う年金受給への不安
3.ネット発達による個人ビジネスの可能性
 
よく耳にする言葉が並んでいますね。
 
 
それではひとつずつ見ていきましょう。
 
 
1. 終身雇用制度の破綻
 
一昔前は、「就職したら定年まで働く」ということが当たり前になっていました。
 
景気が良く、雇用も安定し、海外に展開している企業も少なかったからでしょうか。
 
リーマンショックや税率の引き上げに伴う消費の停滞によって、景気はよくなったと言えない状態が続いています。
 
一部の企業では、分社化やリストラ、一時期は派遣切りなんかも行われ、事実上の「終身雇用制度の破綻」を招く事態となりました。
 
とはいえ、定年まで働く事は可能です。
 
リストラを行う際、リストラにも優先順位がありますから、そこで切られないビジネスマンにならなければいけないのですね。
 
そういった意味からも、個人が活躍するためのビジネス書が増えてきた様子が伺えます。
 
 
 
 
2. 少子高齢化に伴う年金受給への不安
 
ご存知の通り、高齢者が増え、若者が少なくなっている少子高齢化
 
いまの働き盛りの人にとって、「将来年金がもらえるのか」という不安はとても大きな負担です。
 
高齢者が増えているということは、年金を受給する人が増えているということであり、
若者が少なくなっているというのは、年金を納める人が少なくなっているということになります。
 
これでは、数のつり合いはまったくとれていないことになりますよね。
 
さらに、保険商品で「個人年金保険」というものがあります。
 
毎月保険料を納めることで、定年後にそのお金に利率をかけた額が支払われます。
 
これを毎月分割で受給することで、「一般的な年金をもらうような感じ」でお金をいただくことができます。
 
若いうちから、将来の自分の年金を、自分で貯金しているような状態ですね。
 
この「個人年金保険」ですが、最近は若者に向けてかなり勧められているようで、企業でも「企業内積立年金(会社によって名前は異なる)」という制度が設けられているほどです。
 
 
自分で積み立てる年金がはやっているのは、「将来の年金受給に対する不安」が現れていることを示していますし、こうした不安から「少しでも年収をあげておくためにどうすればいいか?」と考える人もでてきます。
 
 
活躍できるビジネスマンになって年収を高めるためにビジネス書を読む。
 
個人で副業をやるためにビジネス書を読む。
 
 
やはり、ビジネス書が個人向けのものになってきている意味が見えてきます。
 
 
 
 
3.ネット発達による個人ビジネスの可能性
 
近年では、スマートフォンタブレット端末の普及に伴い、個人がいつでも簡単にインターネットが使えるようになりました。
 
パソコンよりも手軽に使えるため、日常生活でインターネットを活用していない人の方が少ないと思います。
 
スマートフォンで個人が手軽にインターネットを使えるようになったことで、かなり多くの人がSNSを使っていますよね。
 
スマートフォンの普及に伴って、アプリも普及してきましたから、SNSもより手軽に更新できるようになったといえます。
 
てかてんも、facebooktwitterなどを利用しています。
 
 
個人がSNSを使って手軽に情報を発信できるようになると、個人の取り組みなんかも世界中の人に知ってもらえる可能性があります。
 
例えば、「今日から読書はじめました」とSNSで報告すると、友達や読書が好きな知らない人からコメントがもらえる、なんてこともありますよね。
 
いつどこにいても、世界中の人とつながり得る可能性を秘めているのです。
 
こうしたSNSをうまく使えば、自分でビジネスを起こすこともできます。
 
最近の動向で言えば、「LINE クリエイターズスタンプ」や「スマホアプリの開発」、「電子書籍の出版」、「物販の通信販売」、「youtubr」など、個人でできるインターネットビジネスがいくつもあるのです。
 
自分の取り組みを不特定多数の人に見てもらえ、それが認められると報酬をいただける。
 
とても素敵なシステムであり、素敵な時代になったと思います。
 
 
個人でビジネスができる可能性があるからこそ、個人のビジネスマンが「マーケティング」、「戦略」、「タイムマネジメント」、「勉強法」、「思考法」など、まだまだ数多くありますが、いわゆるビジネス書を読むことに繋がります。
 
出版業界がここに目をつければ、「個人向けのビジネス書」が出版されるわけです。
 
 
 
 
社会情勢、経済状態、インターネットの発達など、様々な事柄が影響して、個人に求められるスキルや人々が求める理想の働き方が変わってきています。
 
学びたいことは、働く環境や年齢、夢などに応じて変わっていくものですが、そのすべてを学べるのが書籍です。
 
書籍は、人生に必要な知識を与えてくれる素晴らしいものです。
 
定期的に書店を訪れ、今自分が関心のあることについて書いてある書籍を読めば、必ず新しい発見がありますし、成長できます。
 
これは、本を読まないという選択はありませんよね。
 
 
 
「個人向けのビジネス書」を読み、これからの時代を生き抜く力を身に着けることが、ビジネスマンに求められているのかもしれません。
 

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