「革命のファンファーレ」
西野 亮廣 著 読了。
元お笑い芸人のキングコング「西野」さんが、新時代のお金の実態と、自身の活動について赤裸々に綴った一冊。
西野さんと言えば、
○ クラウドファンディングで数千万円を集める
○ 絵本を作成し、日本一売れた
○ オンラインサロンも大人気
○ その他の絵本、ネットサービスでも大成功
といったかなりの実績。
独特の言葉遣いがとがった印象を与えがちですが、著作を読んだりツイートを見たりしていると、印象が変わります。
とても思慮深く、面白い方です。
彼の頭の中から、次はどんなネタが飛び出して世間を沸かせてくれるのか楽しみですね!
今回のトピックはこちら!
無料公開によって売り上げがあがった「えんとつ町のプペル」
西野さんが絵本作家として強烈なインパクトを与えた作品が、
「えんとつ町のプペル」です。
えんとつ町のプペルは、絵本業界では異例の売り上げ部数を記録し、世間を沸かせました。
美しい背景が印象的で、少し大人な絵本という印象を受けますね。
「えんとつ町のプペル」が爆発的に売れた理由は
作品が優れていたから、西野さんのネームバリューがあったから、
みたいな単純な理由ではなく、さまざまな「売れるための仕掛け」を使っていた事が書かれています。
なんでえんとつ町のプペルは売れたのですか?
と聞かれても、簡単には答えられないくらい本当にたくさんの仕掛けやプロモーションを展開しているのです。
その中の1つが、
「えんとつ町のプペルをインターネットで無料公開した」というところ。
通常であれば、
無料にした分だけ売り上げが下がる!と思われますよね。
実際に、関係者には
「これじゃあ売り上げが落ちて、自分達の利益が失われる」
と、さまざまなきつめの意見もあったそうで。
しかし、えんとつ町のプペルは「無料公開」してから売り上げを更に伸ばしたのです。
ここに、人が物を買うときの購買心理や、消費の実態が浮き彫りになっていますね。
絵本は、
「内容を知っていて、子供に読み聞かせてあげたい素敵な作品」
を選んで購入する傾向があります。
古き良き作品がよく売れるのは、図書館で無料で読めたり、自分が子供の頃から知っている良作であったりと、
すでにその良さを知っていて「ハズレを引かない」状態の絵本なのです。
新作で世の中には投入する「えんとつ町のプペル」のような作品は、当たるか外れるかは購入者にわからない。
だからこそ、無料で試し読みしてもらって、子供のために買っておきたい絵本なのかどうかを吟味してもらう仕組みにしたのだそうです。
凄すぎる。
母親の購買心理をはっきり掴んだ仕掛けですね。
作品が優れていると自信があるからこそ、こういったプロモーションができる。
しかも、押し付け、売りつけではなく、
購入者が欲しいから買いたい!と内容の価値を知った上で購入していただける。
満足を事前に与える作戦は、昨今の消費が少なくなりつつある時代には必須の考え方であるとも言えます。
そもそも絵本は金額も高いし、そんなにたくさん家にストックしておくものでもありませんから、「ハズレを引かない」というところが重要だったみたいですね。
説明されると、なるほどー!となりますが、それを考えて狙って投入するあたり、さすがの西野さんだと言わざるを得ませんね。
信用がお金を生み出す時代の到来
これまでは、労働がお金を生んだり、投資でお金がお金を生んだりすることで、お金を稼いで生活してきました。
大半が、労働で得たお金であるという認識が一般的ですよね。
実際のところは、投資や不動産、決済サービスなどで自動的にお金がお金を生み出す量か大半を占めているようです。
ここでは余談になりますが。
さて、西野さんいわく、これからは
「信用がお金を生み出す時代になる」
ということでした。
これがどういうことかと言うと、
「信頼されている量によって、お金をたくさん生み出せるようになっている」
ということ。
身近なイメージのつきやすい例で言うと、
○ インフルエンサーが自身のブログで有料noteを販売
○ 有料メルマガで収益化
○ YouTuberが自身の動画投稿で収益化
みたいなところ。
たしかに、ここ数年で当たり前のように「信用度」が「収入量」に繋がっていることがわかりますね。
そして、YouTuberを例にすると、
チャンネル登録者数や動画の再生回数などがブランドになり、どんどん信用とファンを増やしていきます。
ここで広告から得られる収入も勿論なのですが、
自身のグッズを作ったり、イベントを企画したり、ファンクラブを設立したりと、
信用があればどんな手段でも収益化できます。
こうなってくると、
目先の利益はさておき、まずは信用を溜め込んで行くことの方が賢いのではないでしょうか。
これこそ、西野さんが話している「貯信時代の到来」なのですね。
まさに今の時代の収益構造を「言語化」してくれています。
タイトルの通り、「革命のファンファーレ」はもう鳴り響いているのかもしれません。
読書好きを仕事に!「しるし書店」
話は少し変わりますが、
僕は「読書好きを稼ぎにする」「読書を仕事にする」といったところにも力を入れようとしています。
その一環として、この書評ブログを書いたり、電子書籍を書いたりと、読書で得たものをコンテンツにする活動をしています。
もしよろしければ、僕のツイッターを覗いてみてくださると嬉しいです。
読書好きの皆さんは、とんでもなくエネルギーがありますし、好きなものを仕事にするにあたって、今は読書が生活できる仕事として確立できていないからですね。
ここには、ニッチでありながら市場になりうるエネルギーがあると思っています。
「好き」の持つエネルギーは計り知れません。
きっと、SNS・インターネットが主流のこの時代であれば、読書という趣味からのマネタイズも可能です。
読書好きだからこそ書いた電子書籍、
「忙しいサラリーマンでも無理せず、年間100冊本を読む方法」も、その活動の一部です。
よろしければ下記リンクからご覧ください。
この「読書をマネタイズする」ということに目をつけた西野さんが立ち上げたサービスが、「しるし書店」です。
しるし書店は、
一般の方が読み終えた本を、高い値段をつけて販売するインターネット書店
です。
ちょっと不思議ですよね。
普通なら、中古本の値段は新刊を購入した時よりも安くなるものです。
でもしるし書店では、
その人が読んだ軌跡が付加価値として認められる仕組みになっているのです。
例えば、西野さんの大ファンがいるとして、西野さんが大切に読み込んだ「人生を変えた一冊」を打ってもらえるとしたら、通常の販売価格よりもプレミアがついて高く売れますよね。
「西野さんが読んだ」という付加価値と、「西野さんがどこに付箋を貼り、どこに線を引いたのか」というポイントも付加価値になるのです。
新刊書では、誰かが読んだ軌跡は残っていませんので、そういった学びのポイントを手に入れられることも付加価値なのだそうです。
このしるし書店のビジネスモデルを活用すれば、
◯ 有名な読書ブロガー
◯ インフルエンサー
◯ 読書会のオーナー
◯ フォロワーの多い人
などがしるし書店で本を出すだけでも、収益化が望めるかもしれません。
ここにも一つ、
読書をマネタイズするという新しい革命のファンファーレがすでに鳴っているのです。
読書好きがお金になる方法とは?
今後、読書好きの人たちを増やし、盛り上げていくためにどうすれば良いのか。
いろいろと考えてみましたが、革命のファンファーレにならうと、
◯ 書評ブログで影響力を持ち、本の魅力を伝える
◯ SNSで発信力を身につけ、読書好きを繋げる
◯ 読書って面白い!と思えるコンテンツを作る
◯ 読書好きのオンラインサロンを運営する
といったことなどにも展開できるのではないかと考えました。
すでに、ブログの成功法に関する分野では、Kindle本や有料note、オンラインサロンなどが活発になっていますよね。
読書好きの分野でも、同じようなことが活発化しても良いと思っています。
大好きな趣味である「読書」をうまく活用して、それを仕事にできるくらいマネタイズしたい。
そんな風に思っている人もたくさんいると思うので、読書界の今後の盛り上がりやマネタイズに関しては注目したいところです。
ここにも、革命のファンファーレが鳴るのもそう遠くないかもしれませんね。
終わりに
西野亮廣さんの本は、これまでなかなか手を出してこなかったのですが、
もっと早く読んでいればよかったと思うほど素晴らしかったです。
何か新しいことで成功すると、どうしてもインターネット上ではネガティブな意見も飛び交います。
でもそれって、成功してるからこそネガティブ意見ももらえるんですよね。
膨大な数のネガティブ意見も、捉え方次第では大成功の証です。
そういう僕も、インターネット上の意見に流されて偏見を持ってしまっていましたが、
これは今後のインターネット上で何かを成し遂げたい人たちには「必読書」と言っても良いでしょう。
本日も、てかてんの書斎に遊びに来てくださって、ありがとうございました。
では、また。
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