「付箋」と「Excelシート」を用いたデータベース読書法

 

 

 

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世の中には、様々な読書法が生み出されています。
 
 
熟読法、速読法、多読法、積読法、並行読みなど、書店に出向けば多くの読書法に出会うことができます。
 
 
どの読書法にも利点があり、いろいろな読書法をみなさんも試されたのではないでしょうか。
 
 
ゆっくり本を楽しむ人は熟読法、スピーディに多くの本を読みたい人は速読法や多読法、本を買っても読まずに積んでおき、暇を見つけて手に取って少しずつ読む積読法、数冊の本を並行して読む並行読み。
 
 
自分に合う読書法を実践して、本からより多くの事を楽しんで学んで行くことが良いでしょう。
 
 
 
そんな中で、様々な読書法を実践していくうちに、独自の読書法にたどり着きました。
 
 
 
 
 
それは、
 
 
 
 

「付箋とExcelシートを用いたデータベース読書法」

 
 
 
 
 
という風に名前もつけて実践しています。
 
 
 
詳しくは後述しますが、私の実践しているデータベース読書法とは、
 
 
 
本を読むときは覚えようとせず、直感的にいいな!と思った部分にどんどん付箋を貼っていき、その付箋をはった部分を自身で作成したExcelシートにどんどん打ち込んでいく、というものです。
 
 
 
本を読みながら、その内容を覚えていこうとする人がいますが、人間の脳は読んでいる時こそ覚えているものの、時間が経つと忘れていってしまうものです。
 
 
そこで、自分の記憶力に頼らず、ITの力を借りてExcelシートにどんどん打ち込んでいきます。
 
 
必要になればそこから読み返せば復習になりますし、本当に必要なときに必要な知識を引き出すことが可能になります。
 
 
あなただけの、「人生の教科書」を作ることができるのです。
 
 
 
では、なぜこの「データベース読書法」を実践するようになったのかについてまずお話し、その後に「データベース読書法」の詳しい内容と、自身で作成したExcelシートの簡単な概要についてご説明していきたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

なぜ「データベース読書法」を実践するに至ったのか

 
 
 
 
 
私は、読書を始めて5年になりますが、読書を続けているうちに、
 
 
 
 
 

「出来る限り多くの本を読んで、幅広い知識や価値観を手に入れたい」

 
 
 
 
と思うようになりました。
 
 
読書が好きな人なら、一度は思ったことがあると思います。
 
 
しかし、時間をかけて大切なところを覚えようとしながら読むと時間がかかります。
 
 
何度も同じところを読んでみても、次に良いフレーズを覚えようとすると、前に覚えたことが思い出せなかったこともあります。
 
 
時間をかけた割には、数日したら覚えたことすら忘れてしまう始末
 
 
読書をしながら、重要なところを覚えていくためにはどうしたらいいのかを模索し始めました。
 
 
最初に辿り着いたのは、
 
 
 
 

「読書ノートをつけてみる」

 
 
 
 
ことでしたが、これもうまく続きませんでした。
 
 
というのも、読書ノートに記入したいことが多すぎて、手間と時間をかけてしまうことや、どうしても綺麗にまとめたい性格なので、うまくまとまらないといらいらしてしまうのです。
 
 
レイアウトやフォーマットをきちんと作り上げてからやりたいタイプなのもあり、挫折してしまいました。
 
 
さらに、ノートに記入すると、どこに必要な情報があるのかわからなくなりますので、情報を参照する際に時間がかかってしまいます。
 
 
パラパラノートをめくっては、どこにあるんだろう?と探すことになるのです。
 
 
結局、探していた情報が見つからなかった、なんてこともあります。
 
 
この経験から、大量な情報をアナログで管理する限界に気がつきました。
 
 
次には、繰り返し同じ本を読むことを実践しましたが、これもすべての本を読み直していては色々な本を読むことができません。
 
 
私は新しい本を年に100冊以上読んでいるので、1冊読む度に同じ本を読み直していると、年間に50冊程度しか読むことができなくなります。
 
 
そこで、素晴らしかった本は、年に数冊読み直していますが、本当に読み直したい!と感じる本だけに限定しています。
 
 
読み返しに時間がかかる以上、短時間で重要なところだけさらっと復習できる仕組みが必要だと思うようになりました。
 
 
 
 

そうしてたどり着いたのが「データベース読書法」なのです。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「データベース読書法」とはどんなものなのか

 
 
 
 
 
 
 
さて、前述した通り、読書で得た知識を復習し、記憶として定着させるためには、
 
 
 
 
 

「短時間で重要なところを抽出し、それをさらっと復習できる仕組み」

 
 
 
 
が必要だとお話しました。
 
 
 
しかし、アナログの読書ノートでは限界があります。
 
 
ぱらぱらノードをめくりながら情報を探すことには時間がかかるし、雑多な情報から必要な情報をすぐに探し出せないのは面倒だし便利ではないからですね。
 
 
そこで、読書ノートを電子化したものを作成することにしました。
 
 
 
自宅で簡単に電子化したデータを管理するために、あえて「メモアプリ」ではなく「Excelシート」で独自のフォーマットを作成しました。
 
 
「電子化」と小難しく言いましたが、簡単に言えば、読書ノートをExcelで作成しているというだけです。
 
 
 
そのExcelシートに、
 
 
 
・ 読んだ本のタイトル
 
・ 著者
 
・ 残しておきたい重要箇所のメモ
 
・ 上記のメモのカテゴリー
 
 
 
を入力していくだけです。
 
 
 
このような感じです。
 
 
 

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読んだ本のタイトルや著者はオートフィルでコピーできますので、実際に打ち込むのは「残しておきたい重要箇所のメモ」とそれに対応する「カテゴリー」だけで良いです。
 
 
ポイントとしては、
 
 
本を読むときに、気になるところにどんどん付箋を貼り、
 
 
本を読み終えたら、付箋を貼った箇所のメモをどんどんこのExcelシートに放り込んでいくことで、情報を蓄積していくということです。
 
 
 
これならば、
 
 
「いいな、記録しておこう」
 
 
と思ったところに付箋をはりながら読み進めていくだけでOKです。
 
 
覚えよう!と無理に頭を使う必要もありませんし、どうせExcelに入力して残しておけるのだからと、どんどん忘れて大丈夫なので、純粋に文章を追っていくことを楽しむことができます。
 
 
 
読書をする大前提として、「本を読むことを楽しむ」のが一番なので、ここは忘れてはいけませんね。
 
 
 
 
 
さらにもうひとつ。
 
 
「データベース読書法」が真価を発揮するのは、読み終えた本を本棚などに収納して手元に残しておくこと、です。
 
 
読んだ本は「残す」べきか「捨てる」べきかのエントリにも書きましたが、本は「残しておく派」と「捨てる派」に分かれます。
 
 
 

 

tekaten.hatenablog.jp

 

 
 
私はコレクター意識のようなものから、本は残しておく派なのですが、Excelシートで読書ノートを作り始めてから本を残しておく重要性に気が付きました。
 
 
 
Excelシートに読書ノートを作成しておけば、必要な情報を必要なときに素早く取り出すことができます。
 
 
しかし、付箋を貼った箇所はワンフレーズだったり、文章だとしても長くて4~5行程度。(私の場合)
 
 
 
 
このあたりをもっと詳しく知りたいけど、本の内容は覚えていない、というときに、Excelシートから本のタイトルを調べ、その本を本棚から取り出します。
 
 
そして、Excelシートに記入している箇所には付箋を貼っていますから、付箋を貼っている箇所を探していくと、Excelシートに入力した文章を探し出すことができます
 
その文章の周辺や、前後のページには、探していた詳細情報や周辺情報が書かれているので、そこから学ぶことができるのです。
 
 
 
このように、Excelシートに読書ノートを作成していくと、必要な時に必要な情報を素早く取り出せる「あなただけの人生の教科書」となるだけでなく、読み終わった本のどの部分にその重要な情報が記載されているかも示してくれる「情報の道しるべ」にもなるのです。
 
 
アナログで読書ノートを作成する場合、こうした情報の「検索能力」や多くの文章を記録する「記憶能力」、そしていつでも綺麗に編集したり並べ替えたりする「整頓能力」には大きく劣ります。
 
 
Excelシートなら、パソコン、スマートフォンタブレットなどでいつでも手軽に見直すことができるのも良い点でしょう。
 
 
 
 
「データベース読書法」は本を読めば読むほど進化していく読書法です。
 
 
どんなに記憶力が良い人でも、1年前に読んだ本のフレーズを覚えておくことはできませんし、多くの本を読むにあたってはなおさら1冊1冊のことなど覚えていられません。
 
 
それでも、「いいな」と感じた部分は残しておきたいし、思い出したい。
 
 
そんな望みが、「データベース読書法」では実現できます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

終わりに

 
 
 
 
せっかく良い情報に出会っても、それをメモせず覚えておこうとしてしまい、最終的には忘れてしまう。
 
こんな経験は誰しもあると思います。
 
 
かなり多くの人が、「人間の記憶力」を過信してしまっているのだと思いますが、人間の記憶力は案外頼りにならないものです。
 
 
 
だからこそ、手帳やメモ帳になんでもかんでもメモすることが、企業の新人教育でも推奨されているのでしょう。
 
 
確かに、どんな些細な情報でも、メモしておけばそれを見直すことはできます。
 
 
 
しかし次の壁として、「どこにメモしてあったのかわからない」という状態になります。
 
 
手帳やメモ帳も、電子化して「検索性」に優れたものが普及しつつあるのはそのためでしょう。
 
 
 
 
世の中はどんどん変化していますので、一日に得る情報の量も膨大となり、脳がパンクしてしまうような時代でもあります。
 
 
「読書」というジャンルでも、紙の本ではない電子化された「電子書籍」が普及してきていることや、個人が電子書籍を簡単に出版できる様になるなど、めまぐるしい変化が見られます。
 
 
そうした中で、本という媒体のみが変化しているのではなく、本を読む私たちにも変化が必要なのではないかと考えるようになりました。
 
 
 
 
「せっかくたくさんの本を読むのだから、情報をうまく管理したい」
 
 
 
 
そんな風に思っている人は、私だけではないはずです。
 
 
私が「読書ログ」と名付けて活用しているExcelシートは、複雑なマクロ(プログラムが組まれている物)で作られているわけでもなく、ただ簡単な「フィルタ」機能を使って見やすくレイアウトしただけのものです。
 
今後、どんどん進化させて活用していくつもりで毎日Excelシートのバージョンアップを試みているのですが、もし興味がおありの方は現状のExcelシートをお渡しさせていただきます。
 
 
 
「データベース読書法」に更なる変化がある毎に、ここで共有させていただきたいと思っています。
 
 
 

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