【年間120冊読書プロジェクト 7冊目】
「納得しないと動かない症候群」
松本 幸夫 著作。
「最近の若者は・・・」
「これだからゆとりは・・・」
私もこう言った言葉を上司や会社関係ではない目上の人から言われたことがあります。
今の40代や50代の方々には、共通して「今の若者はだめだ」といったイメージを持っておられる方が多い様に思えます。
バブル期と就職氷河期では、ものの考え方や行動の仕方も違って当然です。
だからといって、今の若者すべてがダメなのではなく、「目に余るダメな若者」が少しでもいると、若者すべてをひっくるめて「ダメだ」ということには、賛成しかねます。
彼らが「若者」だった頃を知らないので反論する材料もありませんが、当時と今では時代性がまったくことなります。
技術が発展し、ITが発展した近年において、若者が覚えなければならないこと、身に着けなければならないスキルは当時とは比べ物にならないほど多いと考えられます。
さらに、「ゆとり教育」は若者が望んで受けたものではなく、国の方針として勝手に取り入れられた教育手段だったにも関わらず、若者を総称して「ゆとり」と呼ぶのも、いささか考え物です。
話が逸れてしまいましたが、「納得しないと動かない症候群」では、こうした現代の若者の現状と生態について詳しい考察がなされたあと、彼らにどう教育し指導していくのかを詳細に解説してくださっています。
部下を持ち、現代の若者の扱い方に悩んでいる方。
反対に、「ゆとり」「近頃の若者」と呼ばれることに不満を抱く、現代の若者。
どちらの方が読んでも、「あー、ものすごくわかる。うんうん。」と、つい納得してしまう内容ではないかと思います。
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昨今、「納得しないと動かない若者」が非常に増えてきている。
そんな若者に、
「これやっといて」
と指示を出しても、望んだパフォーマンスはしてくれません。
彼らには、行動してもらう内容の意味をしっかり伝えた上で指示を出す必要があります。
文字通り、「納得しないと動かない」という特徴が顕著なのです。
面倒くさく感じられますが、
裏を返せば納得させることができれば良い結果を出し、さらに納得したいという好奇心が旺盛な為幅広い視野を持たせやすいのです。
「近頃の若者は。。」
という言葉で片付けるのか、
その特性を活かした育て方をするのか、
今後必要になってくるのはどちらでしょうか?
「近頃の若者」の特徴がわかっているのに、ただ不平不満を言うだけでは、
「あの世代のおじさんは・・・」
と、反対に言われていてもおかしくないのです。
お互いに歩み寄り、よりよくコミュニケーションを取ることができる距離感と言葉選びを実践し、「うまく使う」「うまく使われる」ことをイメージしましょう。
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それでは、第7冊目、読了です。
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