【書評】「王様ゲーム 再生9.24」(金沢伸明)壊滅状態の北海道に救いはあるのか!?

 

王様ゲーム 再生9.24 (双葉文庫)

 

 「王様ゲーム 再生9.24」

金沢 伸明 著 読了。

 

王様ゲームシリーズ第8弾!

いよいよ新章も終盤に入ってきました。

最初は12作もあるのかー!と先が長く感じていましたが、もう8作目なので驚き。

残りが4作しかないと思うと、少し寂しい気もしますねー。

 

するする読めるライトな感じも良いし、物語がスピーディに進むので読むテンポもつられて早くなっていく感じもとても良い。

設定や世界観がすでに頭に入っている分、すぐに物語に入り込めるというシリーズ作品ならではの良さも光っています。

腰を据えて、長編シリーズを読みたいなーなんて思っている読者さんがいたら、オススメですよb

 

さてそれでは、王様ゲーム 再生9.24の書評に行ってみましょう!

 

※ 過去3作品分の書評記事は、以下のリンクからお読みいただけます。

tekaten.hatenablog.jp

tekaten.hatenablog.jp

tekaten.hatenablog.jp

 今回のトピックはこちら!


  •  「王様ゲーム 再生9.24」の主な登場人物(前回の書評記事より一部引用)

  • 「王様ゲーム 再生9.24」のあらすじ
  • 大切な人を次々失っていく雅人のこの先は・・・
  • ナノクィーンを使うことで、命令の内容に人間味が出てきている
  • 終わりに
  •  

     「王様ゲーム 再生9.24」の主な登場人物(前回の書評記事より一部引用)

    前作、「王様ゲーム 再生9.19」から登場している以下のキャラクターについては、下記リンクに登場人物の紹介文を記載しております。

    【書評】「王様ゲーム 再生9.19」(金沢伸明)智久が変異した「第三の性」が動き出す – てかてんの書斎

    「宮内 雅人」、「春野 美咲」、「荒井 和彦」、「氷室 香鈴」、

    「工藤 智久」、「チャイルド 」、「リボーン」

     

    湯月 亜沙美

    リボーンとチャイルドに対抗する自衛隊の高校生部隊の一人。

    高校生はチャイルドの有する毒を受け付けないため、最前線で戦うことを志願して集まったメンバーである。

    強気の女の子で、戦闘能力も高く、雅人の命を助ける重要人物。

     

    神崎 斗志雄

    高校生部隊の部隊長を務める勇敢な青年。

    動き、目線、汗の量、緊張感などを察知し、相手が人間であるかチャイルドであるかを即座に見分けるというものすごい観察眼を持つ。

    さらに、戦闘能力は部隊で最強であり、多くのチャイルド殲滅に一躍を担う。

     

    那由他

    雅人が幼い頃に親しくしていた少年。

    最強最悪のチャイルドとして、雅人達の前に立ちはだかる。

    その戦闘能力は、他のチャイルドとは比較にならないほど高く、まさに最強である。

     

    「王様ゲーム 再生9.24」のあらすじ

    王様ゲームの解決に向けて、命令をクリアしながらチャイルドから逃げ続ける雅人達。

    次第に危険な状況に追い込まれていくが、なんとか生き残っていた。

     

    そんな中、自衛隊としてチャイルドと戦って生き残る手段を選択した高校生部隊と知り合い、行動を共にするようになる。

    斗志雄や亜沙美らと知り合い、心強い仲間が増えていく。

     

    とはいえ、最悪な状態は解決に向かっている様子はなく、どんどん追い込まれていっていることが実感できる。

    ケルドウィルスの抗体はできず、次第に人口が減っていき、チャイルドの猛攻が激しくなっていく中で、雅人はどうやってこの災厄を終わらせようとしているのか?

     

    大切な人を次々失っていく雅人のこの先は・・・

     

    王様ゲームシリーズの宿命とも言えますが、主人公はどんどん周囲の人が亡くなっていくという経験をしなければなりません。

    仲の良い人、必死で生き残ってきた仲間、大切な人・・・

    命令を重ねて生き残っていくうちに、犠牲者は増える一方なので逃れられないんですね。

     

    そんな悲しい現実を目の前にしても、次の命令をクリアするまでに24時間しか与えられていないので、悲しんで立ち止まっている暇はありません。

    王様ゲームシリーズの書評記事の中で何度も書いてきていますが、

    「いやー、本当に悲しい。主人公はとてもメンタルの強い人間だなー」

    と思いますねー。 

     

    周囲の人が亡くなっていった悲しみと、次は自分の番かもしれないという恐怖に打ち勝ちながら、長い期間戦い続けるのは並大抵のメンタルではありません。

    生き残りたい!というサバイバル精神も必要ですね。

    いずれにしても、金沢伸明、工藤智久、宮内雅人と、各シリーズの主人公たちはみんな勇敢でかっこええです。

     

    てかてんが王様ゲームに巻き込まれたとしたら、命令に対応するとか命の奪い合いとかではなく、精神面で立ち向かえなくなりそうだな・・・なんて思いながら読んでいました。

    ナノクィーンを使うことで、命令の内容に人間味が出てきている

    ナノクィーンとは、王様ゲームを誘発しているケルドウィルスを自由に操作することができるシステムのことです。

    前作から登場しているナノクィーンは、一言で言えば

    王様ゲームを支配し、自由に命令を送りつけられるシステム」

    と言えますね。

    つまり、当初の王様ゲームは原因不明で謎に包まれていましたが、ナノクィーンを人間が操作し始めてから「王様の命令に人間味が出てきている」という印象です。

     

    詳しくは本の内容に譲りますが、人間が考えそうな命令になっているなーって感じ。

    より残虐になる命令もありますし、人間だからこその私利私欲を満たすための命令みたいなのもありました。

    王様の能力を人間が手にした!という描写をうまーく表現していて、読者としては面白さを感じたところですね。 

    終わりに

    王様ゲーム再生は、この2冊目で終了です。

    次の作品は煉獄ですが、これまでのパターンでいくと再生が終わったということは「再生の登場人物はここで終了」となるのでしょうね。 

     

    作品のタイトルを変えるごとに、主人公を含む登場人物が大きく変わって、環境も変わってきている流れだったので・・・。

     

    この再生シリーズに登場するキャラクターをかなり気に入っていたので少し寂しいのですが、新たな章に入るとなると「次はどんな設定、舞台で王様ゲームを展開するのか?」が楽しみでもあります。

     

    ついに第8弾が終わりましたので、次回は第9弾。

    そろそろ終わりに近づきつつある王様ゲームですが、どのようにストーリーを紡いでいくのか楽しみですね。

     

    本日も、てかてんの書斎にお越しいただきありがとうございました。

     

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