結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方

 

結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方

 

 

 
結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方
 
茂木 健一郎 著  読了。
 
 
 
  今回は、脳科学で有名な理学博士 茂木健一郎さんが書かれた、脳科学の視点から考える「すぐ行動するためには?」がテーマの一冊。
 
  茂木さんは、バラエティー番組や大学の先生、数多くの著作を持つ執筆活動、もちろん脳科学の研究もされています。
 
  そんなにもたくさんの仕事をこなしながらも、成果を出し続けるために、脳科学の視点から見た技術を使っているのだそうです。
 
 
  この本では、数多くの脳科学が盛り込まれていますが、その中でも日常ですぐに実践できそうなものを3つあげてみました。
 
 
 
 
①. 瞬間トップスピードを習慣化する
 
②. 「頑張る」は脳のロケット噴射
 
③. 脳の「意味づけ」で人生が動き出す
 
 
この3つのトピックです。
 
  これからひとつずつ、本から学んだ内容をまとめていこうと思います。
 
 
 
◼︎  ① 瞬間トップスピードを習慣化する
 
  まずは、「瞬間トップスピードを習慣化する」から見ていきましょう。
 
  言葉の通りなのですが、何か行動をするときにはだらだらと動き出すのではなく、瞬間的にトップスピードまで持っていくということです。
 
  それができれば苦労しないよ。。。と私も最初は思ったのですが、確かに思い立ってすぐに行動ができれば随分時間も短縮できて、その分他のことにも時間が使えそうです。
 
  多くの人が何かやろうと決めても、だらだらしてしまって、10分経ってから・・・とか、このドラマが終わってから・・・とかなんらかの理由をつけて行動を先延ばしにしてしまいます。
 
  みなさんにも経験があるのではないでしょうか。
 
  これは、脳の背外側前頭前皮質という回路が弱いことが原因だと解説されています。
 
  脳科学の世界では、背外側前頭前皮質という回路が、人間の行動に影響することがわかっているということです。
 
  背外側前頭前皮質が弱いからすぐに行動できない。だとすれば、背外側前頭前皮質を鍛えればすぐに行動できるようになる、ということになるのですね。
 
  背外側前頭前皮質は、思い立ったときにすぐ行動すれば鍛えることができるそうです。
 
  それがなかなかできないから苦労するところですが、まずは無理をしてでもすぐに行動してみて、少しずつ習慣化していくことが必要です。
 
  歯磨きと同じように、毎日やっていればその内やらないと気持ち悪いほど習慣化されるようなので、
何かやろうかなーと思ったときは、とりあえずすぐにやり始めてみましょう。
 
 
  ここでもう一つ脳科学の効果が発揮されます。それは、作業興奮というものです。
 
  作業興奮については以下の記事にもまとめておりますので、よろしければご参照下さい。
 
  作業興奮は、最初はめんどくさく取り掛かった行動でも、やり始めてみるととことんやってしまう現象のことです。
 
  例えば、やりたくもない大掃除をはじめたら、予定していたよりも細かいところにこだわって掃除してしまい、最終的にはかなり大幅に時間はかかったものの、隅々までピカピカに掃除しちゃった!みたいな感じです。
 
  背外側前頭前皮質を鍛えるためと、とりあえず頑張って行動を始めさえすれば、作業興奮の力を借りて結果も出すことができるということになります。
 
 
  
 
 
 
◼︎  ②. 「頑張る」は脳のロケット噴射
 
 
  二つ目は「頑張る」ということについてです。
 
  脳の前頭葉には、頑張っているときに働く回路があるそうです。
 
  頑張れば頑張るほど、前頭葉を酷使することになり、やがて頑張る事に疲れてくる。これが、長い期間ずっと頑張り続けることができない理由なんだそうです。
 
  つまり、頑張っていろいろこなしていたとしても、ふと頑張るのが辛いと感じたなら、そこが一旦休憩するサインなのです。
 
  頑張るのが辛いと感じてもなお頑張ろうとしてしまうことはあるかもしれませんが、脳が疲れているサインなので、無理をすれば他のところにガタがきてしまいます。
 
  一度休みを挟み、再び前頭葉が元気を取り戻したら、また頑張ればいいのです。
 
  頑張るという行動が、脳の前頭葉と関わっていると知っているだけでも、うまく頑張ることができるのではないでしょうか。
 
 
 
 
◼︎  ③. 脳の「意味づけ」で人生が動き出す
 
 
  最後は、脳に対して物事に「意味づけ」を行うことで、全く違った景色が見えてくるという話です。
 
  同じ事柄に対してどういう意味づけを行えば、脳が満たされるのか。
 
  そのことについて、有名な話である「三人のレンガ職人」を例に書かれています。
 
 
  あるレンガ職人が働いている現場に、一人の男が訪ねました。
 
 
  そこでは、三人の職人が、レンガを積み上げて仕事をしていました。
 
  男は三人に対して、「何をしているのですか?」と同じ質問を個別に行いました。
 
  一人目の職人は、
 
「見てわかるだろ。レンガを積み上げているんだよ」
 
と、ぶっきらぼうに答えました。
 
  二人目の職人は、
 
「レンガを積み上げて壁を作っているんです。しんどい仕事ですよ」
 
と、疲れた様子で答えました。
 
 
  三人目の職人は、
 
 
「私はレンガ造りの教会を作っています。完成すれば、毎日たくさんの人がここに祈りを捧げにくるのです。こんな素敵な仕事ができて、私は幸せです」
 
と、嬉しそうに答えました。
 
 
 
  このようなお話です。
 
  さて、レンガを積み上げるという仕事に対して、三人が行っている「意味付け」はどうでしょうか。
 
  一人目は、ただレンガを積み上げているという、ありのままの状態しか見えておらず、その行動に意味付けができていません。
 
  二人目は、レンガを積み上げて壁を作るという仕事に対する結果が少し見えています。今やっている仕事がこれからどう進んでいくのか、先が見えていますし、レンガを積み上げれば壁になるという意味付けができています。
 
  三人目は、ただレンガを積み上げているのではなく、教会を作っているのだと答えています。仕事が向かう先をしっかり理解し、そのさらに先の完成後をイメージして取り組む意味付けが完璧にできています。
 
  ただレンガを積み上げているだけなのか、出来上がった教会で他の人が幸せになるきっかけを作っているのか。
 
  同じ行動でも、意味付けが異なるだけでこれだけも考え方がかわります。
 
  考え方や捉え方が変われば、モチベーションだって大きく変わることでしょう。
 
 
 
 いかがでしょうか。
 
 脳科学と聞くと、一見なじみのない分野で、うさんくさいようなイメージを私自身が持っていました。しかし、脳は私自身であり、脳が私の行動を作っていると考えると、脳のことをもっと詳しく知るべきだと思うようになりました。
 
 人間の気持ちの浮き沈みなんかも脳科学で証明されていることがたくさんあるので、勉強や行動のモチベーションを気合いで調節するのではなく、脳の原理原則に則ってうまく制御することも必要なのかもしれません。
 
 なんにせよ、この本を読んでいて、
 
あーなるほどな、確かにそういうときある。
 
と思うことがたくさんありました。
 
 何気なく生活していて感じていることも、脳科学で証明できるなんておもしろいですよね。
 
 興味があれば読んでみてください。
 
 
 
 
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